介護に悩む人記入する欄が多すぎて、どこに何を書けばいいかわからない
横浜市の特養申込書を初めて手にしたとき、そう思ってしまいますよね。
A面だけでも欄の種類が10以上あり、B面はチェック項目が延々と続く・・
この記事では、A面・B面の全項目に架空の人物に登場いただきを、記入例を書いてみました。
川崎佳子さん、82歳・要介護3・アルツハイマー型認知症・長女と同居



「自分ならここにこう書く」というイメージをつかむための参考にしてほしいです
- A面の全欄(申込日・連絡先・要介護度・サービス状況・家族の状況・希望施設・自由記述)の記入例
- B面の全欄(認知症の状態・BPSD・身体状況・医療情報・同意書)の記入例
- 認知症の行動・心理症状の記号(A〜R)が何を意味するか一覧で確認できる
- 自由記述の「具体的に記入」欄に何をどう書けばいいか
- 送付前に確認すべきチェックリスト
サンプル人物の設定


| 対象者 | 項目 | 内容 |
|---|---|---|
| 入所希望者 | 氏名 | 川崎 佳子(カワサキ ヨシコ) |
| 年齢 | 82歳 | |
| 要介護度 | 要介護3 | |
| 診断名 | アルツハイマー型認知症 | |
| 現在の状況 | 長女(55歳・専業主婦)と同居・在宅介護中 | |
| 利用中のサービス | デイサービス週4回・デイケア週1回 | |
| 夜間の状況 | 徘徊週3〜4回、介護者の睡眠不足が続く | |
| 介護者(申込者) | 氏名 | 横浜 明菜(ヨコハマ アキナ) |
| 状況 | 長女は精神障害者手帳3級所持、夫婦関係にも影響が出ている |
入所申込書(兼同意書)A面 記入例




横浜市 ホームページからダウンロードできます
記入例


申込日
新規申込日:令和8年4月5日
- はじめての申込みは「新規申込日」欄に記入
- 変更の場合は「変更日」欄に記入し、2回以上変更する場合は変更日を二重線で訂正
申込者(連絡窓口)
フリガナ:ヨコハマ アキナ
氏名:横浜 明菜
続柄:長女
住所:〒123-4567 横浜市中区みなとみらい1-1-1
携帯電話:080-1234-5678
- 連絡のとれる番号を書く。携帯電話が最優先。固定電話だけだと日中つながらないことがある
- 施設や申込受付センターから連絡がくるので、確実につながる番号を必ず記入
介護支援専門員(ケアマネジャー)
フリガナ:タナカ ハナコ
氏名:田中 花子
事業所:コスモス居宅介護支援事業所
TEL:045-333-4444
- ケアマネがいる場合のみ記入。空欄でも入所の順位には影響しない
- 施設から状況確認の連絡がケアマネにいくこともあるので、ついている場合は書いておいたほうがスムーズ
入所希望者本人・家族の状況
(ア)入所希望者本人の状況
3(同居家族がいる)
- 65歳未満の家族が同居しているので「3」
- 同居家族が全員65歳以上なら「2」
(イ)主たる介護者である家族の状況
番号:3(主たる介護者である家族はいるが以下の理由で介護できない)
理由:E(障害)
- 複数選択可なので、当てはまる理由はすべて書く
- 「4(上記以外の理由で介護が困難)」は、A〜Iに当てはまらないが介護が難しい事情がある場合に使う
- ※サンプルでは長女が精神障害者手帳3級所持のため「E障害」が該当
(ウ)主たる介護者の勤務状況
空欄(高齢者施設・介護事業所への勤務なし)
- 主たる介護者が介護事業所などに勤務している場合のみ「1」を記入
- 該当しない場合は空欄でOK
具体的に記入欄 ← ココ重要
母(82歳・要介護3・アルツハイマー型認知症)を長女(55歳・専業主婦)が夫と同居しながら介護している。デイサービスを週3回・訪問介護を週2回利用しているが、デイサービスを嫌がる日が増えており週1〜2回は送り出せない状況になっている。
夜間の徘徊が週3〜4回あり、玄関から外に出ようとするため介護者は熟睡できない日が続いている。慢性的な睡眠不足により長女自身の体調も悪化しており、主治医からも介護継続のリスクを指摘されている。長女は精神障害者手帳3級を所持しており、在宅介護の長期化によりメンタル面での限界が近づいている。夫婦関係にも影響が出ており、家庭内での介護継続環境が崩壊しつつある。
母の安全を守るためにも、また長女自身が取り返しのつかない状態になる前にも、早期の入所を強く希望している。
- 「誰が」「どんな状態で」「何が限界になっているか」を具体的に、事実ベースで書く
- 感情だけで終わらせず、状況の事実を中心に書くこと
入所希望施設名
1:○○ホーム
2:△△苑
3:□□の家
4:◇◇ケアホーム
5:××苑
- 最大5か所まで記入できるが、希望順位はつけられない(順位の欄はない)
- 従来型特養を希望する場合は、施設名の後に必ずアルファベット(A〜C)を記入
- A:多床室・個室どちらでもよい
- B:多床室のみ希望
- C:個室のみ希望
- 施設名は「申込みのご案内」の市内特養一覧を見て、正確に記入
特例入所要件(要介護1・2の方のみ)
- 今回のサンプルは要介護3なので記入不要
- 要介護1・2の方は、A〜Eのうち該当するものを記入
- A:認知症で日常生活に支障をきたす症状が頻繁に見られる
- B:知的障害・精神障害等を伴い介護が著しく困難
- C:家族等による深刻な虐待が疑われ、安全確保が困難
- D:単身または同居家族が高齢・病弱等で支援が期待できない
- E:上記以外の理由により在宅生活が著しく困難
入所希望者本人の情報 介護保険被保険者証
介護保険者番号:123456
被保険者番号:XXXXXXXXXX
要介護度:要介護3
認定有効期間:令和7年4月1日〜令和8年8月31日
フリガナ:カワサキ ヨシコ
氏名:川崎 佳子
性別:女
生年月日:昭和15年8月3日
住所:〒123-4567 横浜市中区みなとみらい1-1-1 横浜方
- 介護保険被保険者証の内容と一致するように書く
- 住所が申込者と同じ場合も省略せず記入
現在の状況及び介護サービスの利用状況
現在の状況:3(在宅)
在宅サービス: P 通所介護/通所リハビリテーション(週5回)
- 現在どこにいるか(在宅・病院・施設)を番号で記入し、利用中のサービスのアルファベットを記入
入所申込書(兼同意書)B面 記入例




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記入例


入所希望者本人の状態 食事
状態:自立(見守りあり)
食事形態 主食:常食
副食:常食
嚥下状態:時々むせる トロミ剤の使用:無
- 食べられるかどうかだけでなく、食事形態(刻み食・ミキサー食など)も正確に書く
- むせがある場合はトロミ剤の使用の有無も忘れずに
入所希望者本人の状態 排泄
状態:誘導・一部介助
尿意:ある
便意:ある
下着:リハビリパンツ(昼・夜)
場所:トイレ
- 昼と夜で状況が違う場合は両方チェック
- 「夜間のみパッド使用」など補足があれば余白に書き添えてもOK
入所希望者本人の状態 入浴
状態:一部介助
方法:施設一般浴
更衣:見守り
拒否:時々ある
- 「拒否:強くある」の場合は、BPSDの欄の「D(介護抵抗)」にも忘れずにチェックを入れる
入所希望者本人の状態 動作等
移動方法:自立歩行
立位:安定
座位:安定
寝返り:可
外出:しない
- 「自立歩行はできるが不安定」「車椅子だが自操できる」など、細かい状況を正確に選ぶ
入所希望者本人の状態 身体状況
視力:見える
聴力:聞こえる
言語:話せる
意思疎通:ある程度できる
麻痺の有無:無
- 補聴器・眼鏡の使用有無も含めて正確に
- 「話せる」と「聞き取りにくい」は別の話
入所希望者本人の状態 睡眠・嗜好品等
睡眠:眠れないことが多い
睡眠薬の使用:有
飲酒:飲まない
タバコ:吸わない
- 睡眠薬を使っている場合は必ず「有」にチェック、施設での服薬管理に関わる情報
認知症の状態 診断
有
診断名:アルツハイマー型認知症
時期:2020年6月から
認知症の状態 行動・心理症状
該当:A(徘徊)、B(不潔行為)、D(介護抵抗)、I(声出し)、J(暴言)、L(昼夜逆転)
- 該当するものがあれば必ず記入する
- A徘徊
- B不潔行為
- C異食(食物以外のものを口に入れる)
- D介護抵抗
- E脱衣
- F自傷(自分を傷つける行為)
- G他傷(他人を傷つける行為)
- H収集癖
- I声出し
- J暴言
- K不快な音を立てる
- L昼夜逆転
- M不眠
- N被害妄想
- O自殺願望
- Pセクハラ(性的逸脱行為)
- Qひどい物忘れ
- Rその他
認知症の状態 具体的に記入欄 ← ココ重要
夜間の徘徊が週3〜4回あり、玄関から外に出ようとする。
鍵をかけていても外そうとするため目が離せず、介護者は熟睡できない状態が続いている。
介護拒否(入浴・服薬・着替え)が毎回あり、対応に30分以上かかることがある。
デイサービスを嫌がる日が週1〜2回あり送り出せないことも。
暴言は介護拒否時に声を荒げる程度で月に数回。
昼夜逆転により昼間は眠く夜間に活動的になるパターンが固定化している。
- 行動・心理症状のチェックは「事実の有無」しか伝わらない
- この欄で「頻度・場面・介護者への影響」を書くことで、状況がはじめてリアルに伝わる
医療情報
医療的処置
該当なし(すべて無)
- インスリン注射・胃ろう・在宅酸素・バルーンカテーテル・透析……これらの医療的ケアを受けている場合は必ず記入
- 「ない」ことも明確に示すために、「無しの場合記入不要」とあっても、主要な項目については「なし」と書き添えておくと施設側に親切
現病歴・既往歴
現病歴:アルツハイマー型認知症(2020年6月〜)
既往歴:
結核の既往:無
精神疾患の既往:無
骨折の既往:有
- 骨折・精神疾患・結核の既往は□にチェックする欄があるので忘れずに
内服薬
アリセプト 3mg 1日1錠
- お薬手帳の写しは添付できないので、薬の種類(病名・用途)をここに書く
同意書
本人氏名:川崎 佳子
申込者(連絡窓口)氏名:横浜 明菜
□1〜4にチェック
- 押印は不要。でもチェックと氏名は必須
- 申込者が本人以外の場合は「本人氏名」と「申込者氏名」の両方を記入
- 1〜4の項目を確認して必ずチェックを入れること。これが抜けていると受け付けてもらえない
記入を終えたら確認すること


送付前にこれだけは確認!
- 申込書右上に「令和7年10月改訂版」と書いてあるか
- A面・B面、両方そろっているか
- 同意書に1〜4のチェックと本人氏名・申込者氏名が入っているか
- 介護保険被保険者証の写しを入れたか(切り取らずそのまま)
- 申込書のコピーを手元に残したか
- お薬手帳の写しや手紙など、余計なものを同封していないか
〒233-0002
横浜市港南区上大岡西1-6-1 ゆめおおおかオフィスタワー14階
特別養護老人ホーム入所申込受付センター
まとめ





記入例はあくまでサンプルです。
あなたの場合はどうか?を考えるきっかけにしてください。
欄の意味がわかれば、あとは正直に書くだけ。
- A面は「申込日・連絡先・要介護度・サービス状況・家族の状況・希望施設・自由記述」の順に記入する
- 携帯電話番号と被保険者証の転記は特に正確に
- B面は「認知症の状態・BPSD・身体状況・医療情報・同意書」で構成される
- チェック項目が多いが、飛ばさず全部確認する
- 認知症の状態 行動・心理症状の記号はA(徘徊)からR(その他)まで18項目
- 該当するものはすべて記入してOK、書いたから不利になることはない
- 具体的に記入欄(A面)(B面)は、この申込書で状況を言葉で伝えられる唯一のスペース
- チェックだけで終わらせず、頻度・場面・介護者への影響を具体的に書く
- 送付できるのはA面・B面・介護保険被保険者証の写しの3点のみ
- お薬手帳や手紙の同封は一切受け付けてもらえない
- 送付前に必ずコピーを取っておく
- 変更手続きのときに一から書き直さずに済む
《特養入所申込みについて》
特別養護老人ホーム入所申込受付センター(高齢者施設・住まいの相談センター内)
電話:045-840-5817 受付時間:9時〜17時(土日祝日休み)
この記事のサンプルは架空の人物をもとにした記入例です。実際の申込みでは、本人の状況を正確に記入してください。情報は令和8年4月1日版「横浜市特別養護老人ホーム入所申込みのご案内」に基づいています。制度・書式は変更になる場合があります。最新情報は申込受付センター(045-840-5817)にご確認ください。
