精神障害者保健福祉手帳という制度を、「自分には関係ない」と思っていませんか?
対象は統合失調症やうつ病だけではなく、認知症、発達障害、てんかんも含まれます。
あきな手帳は、精神疾患により生活に制約がある人たちの暮らしを支えるための制度
この記事では、横浜市における精神障害者保健福祉手帳の仕組み・等級・申請手順・更新ルールを、横浜市公式サイトをもとに整理します。
- 精神障害者保健福祉手帳の対象者と申請できる時期
- 1級・2級・3級の違いと、等級の決まり方
- 取得することで受けられるサービス・メリット
- 横浜市での具体的な申請手順
- 更新時の注意点(通知が来ない理由と対策)
親の介護をしている人にオススメな理由


精神障害者保健福祉手帳とは?


手帳を提示すると受けられる支援
- 税の控除
- 交通機関の割引
- 公共施設の優待
- 障害福祉サービスの利用など
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象疾患 | 統合失調症、うつ病、認知症、発達障害、てんかんなど |
| 申請可能時期 | 初診日から6か月以上経過後 |
| 有効期限 | 2年間(2年ごとに更新) |
| 障害等級 | 1級〜3級 |
| 申請窓口 | お住まいの区の区役所(高齢・障害支援課) |
等級について


1級・2級・3級の違い
障害の程度によって1級から3級までに認定されます。
1級が最も重く、3級が最も軽い区分
| 等級 | 法律上の定義 | 具体的な状態のイメージ |
|---|---|---|
| 1級 | 日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度 「用を弁ずる」とは「用事を済ませる」の意味 | 食事・入浴・清潔保持など身の回りのことが自力でできない 日常生活のほぼすべてで他者の援助が必要な状態 |
| 2級 | 日常生活が著しく制限される程度 | 常時介助が必要なわけではないが、一人での外出や適切な対人関係の維持が困難 ストレスへの耐性が著しく低い状態 |
| 3級 | 日常生活・社会生活が制限される程度 | 日常生活は概ね自力で可能だが、就労や複雑な手続きなど社会生活の場面で支援が必要な状態 |



分かりやすく説明してー
1級
- 日常生活のほぼすべてに他者の援助が必要な状態
- 食事・入浴・着替えなど身の回りのことが自力でできない
- 一人での外出が困難
- 意思疎通が難しい場面が多い
- 金銭管理が自力でできない
- 常時誰かのそばにいる必要がある
2級
- 常時介助は必要ではないが、日常生活に著しい制限がある
- 一人での外出はできるが、状況によっては困難な場合がある
- ストレスや環境の変化に著しく弱い
- 対人関係の維持が難しい
- 服薬・通院の自己管理が不安定になりやすい
- 家族や支援者の声かけ・見守りが日常的に必要
3級
- 日常生活は概ね自力で可能
- 就労や複雑な手続きなど、社会生活の場面で支援が必要
- 疲れやすく、体調が安定しない時期がある
- 人間関係や環境の変化によって著しく調子を崩すことがある
- 通院・服薬は継続しているが、概ね自己管理できている



ちなみに私は3級です
等級はどうやって決まる?


- 精神疾患の状態
- 能力障害(=日常生活の困りごと)
等級の公式な定義(かなり重要)
法律レベルでは、こう書かれています。
- 1級
日常生活の用を弁ずることができない程度 - 2級
日常生活が著しく制限される程度 - 3級
日常生活や社会生活が制限される程度
なぜ「生活の困りごと」が重要なのか
判定は下記を見て総合判断されます
- 病気の有無
- 症状の重さ
- 生活への影響
「生活能力の状態(=日常生活で何ができないか)」が重視されるので



診察だけでは伝えきれない日常の困りごとを伝えるべき
少しだけリアルな話(ここ大事)
公式には書いてないけど現実として・・
- 診断書に書かれた内容がほぼ全て
- 医師が知らないことは「存在しない扱い」になる
- =伝えなければ軽く判定されやすい
制度は「生活の困りごと」で判定する仕組みなのに、それを伝えないと反映されないという構造なので、「生活のリアルを医師に共有しないと、正しい等級にならない」のです・・
具体的に伝えるべきこと(超重要)
ここを伝えないと本当に反映されにくいです。
- 一人でできないこと(例:入浴・買い物・通院)
- どのくらいの頻度で調子を崩すか
- 外出できるかどうか(できても条件付きか)
- 家族のサポートがどの程度必要か
- お金の管理ができるか
- 人との関わりの困難さ
- 日による波(できる日・できない日の差)
かなり大事なコツ
- 「できること」よりも
“できないこと・困っていること”を優先して伝える - 遠慮しない(ここすごく大事)
- 箇条書きメモを持っていくと確実



診察だけでは話しきれなかったことをメモして、生活のリアルを医師に伝えましょう



介護してシンドイ胸の内を伝えなきゃ・・
下記の書類は、手帳の申請に必要な「診断書」の、いち部分です。


障害年金を受給している場合
精神障害を支給事由とする障害年金を受給中の方は、年金証書の写しで申請でき、障害年金の等級=手帳の等級となります。
たとえば障害年金が2級であれば手帳も2級です。この場合、診断書の提出は不要です。
取得するメリット


等級や世帯状況によって異なりますが、主な支援は以下のとおりです。
| サービス | 1級 | 2級 | 3級 |
|---|---|---|---|
| 所得税・住民税の障害者控除 | ○ | ○ | ○ |
| 横浜市営交通の福祉特別乗車券 | ○ | ○ | ○ |
| 鉄道・バス運賃割引(令和7年4月〜) | ○ | ○ | ○ |
| NHK受信料の免除 | ○(全額) | △(世帯状況による) | △(世帯状況による) |
| 重度障害者医療費助成 | ○ | △(条件による) | ✕ |
| 自動車税の減免 | ○ | ✕ | ✕ |
※各サービスの詳細な条件は横浜市公式サイトでご確認ください。
申請の手順


主治医に診断書を依頼する



精神障害者保健福祉手帳を申請したいです
と伝えます。
診断書の様式は区役所窓口またはサイトからダウンロードできます。
医療機関が様式を持っている場合もあるので確認してみてください。
なお、自立支援医療(精神通院医療)と同時申請する場合、診断書1枚にまとめることができます。
両方を検討している方は、その旨を医師に伝えてください。
必要書類を揃える
申請する
申請方法は以下の3つです。
- 区役所窓口(高齢・障害支援課)
- 郵送申請
- オンライン申請(令和7年2月25日から開始・一部申請のみ)
忙しくて区役所に行けない方は郵送申請が使えます。
手帳を受け取る
申請してから手帳が交付されるまで、2か月程度かかります。
診断書に不備がある場合はさらに時間がかかることがあります。
手帳の様式は紙様式とカード様式から選べます。
受けられるサービスに違いはありませんが、一般的に紙様式の方が早く交付される傾向があります。
また、郵送申請を利用した方は令和7年12月1日受付分から郵送での受け取りも選択できます。
更新について:通知は来ない


有効期限は2年間で、更新申請は期限の3か月前から可能です。
気をつけたいのは、横浜市から更新のお知らせは届かないという点です。
期限が切れると、その後の申請は「新規申請」と同じ扱いになり、新しい手帳が届くまでの間はサービスが利用できなくなります。
うっかり失効を防ぐための対策
- スマホのカレンダーに「有効期限の3か月前」でリマインダーを設定する
- 自立支援医療の受給者証と有効期限を揃えておくと管理しやすい



通院先のクリニックで有効期限が近づいてると、話してくれますし
あわせて知っておきたい:自立支援医療(精神通院医療)


精神障害者保健福祉手帳とよく一緒に語られる制度として、自立支援医療(精神通院医療)があります。
これは手帳とは別の制度で、目的も異なります。



1割になるのはありがたいな
手帳との主な違い
| 精神障害者保健福祉手帳 | 自立支援医療(精神通院医療) | |
|---|---|---|
| 目的 | 障害の証明・各種サービスの利用 | 通院医療費の自己負担軽減 |
| 有効期限 | 2年 | 1年 |
| 更新通知 | なし(自己管理) | なし(自己管理) |
申請窓口は同じ区役所(高齢・障害支援課)で、手帳と同時申請すると診断書1枚・窓口1回で済みます。
詳細は横浜市公式サイトをご確認ください。
まとめ:見えない苦労を、見える言葉にする


介護している側が手帳を持つということは、『もう無理です』と声に出す代わりに、制度に証明してもらうということだと私は思っています。
介護をして、心身不調であるなら是非あなたの味方になる


- 精神障害者保健福祉手帳の対象は幅広く、認知症・発達障害・てんかんも含まれる。申請は初診から6か月以上経過後から可能
- 等級は1〜3級で、主治医の診断書をもとに審査機関が判定する。等級は更新時に変更申請できる
- 取得により税控除・交通割引・公共施設優待・障害福祉サービスの利用など、等級に応じた支援が受けられる
- 申請方法は窓口・郵送・オンライン(一部)の3つ。交付まで約2か月かかる
- 有効期限は2年間だが、横浜市から更新通知は届かない。期限の3か月前からスマホのリマインダーで自己管理するのが確実
介護をしている家族が手帳を申請できますか?
はい、できます。
精神疾患により日常生活や社会生活に制約がある方であれば、介護者本人も申請対象になります。
認知症の親を介護しながらメンタル不調を抱えている方も、対象となる場合があります。
まずは主治医に相談してみてください。
介護者が手帳を持つと、介護の場面でどんなメリットがありますか?
手帳があることで、「私はここまで追い詰められています」という状態を公的に証明できます。
支援者や行政に対して限界を伝えやすくなり、福祉サービスの導入や介護負担の軽減につながる場合があります。
また、税控除や交通割引など、介護者自身の生活負担を減らすメリットもあります。
介護がきっかけでなくても申請できますか?
はい、取得のきっかけは問いません。
以前から精神疾患の診断を受けていた方が、介護をきっかけに手帳の活用を考えるケースも多くあります。
すでに手帳をお持ちの方は、介護の場面でも積極的に活用してください。
精神科に通院中でないと申請できませんか?
申請には初診日から6か月以上経過していることが条件です。
現在通院中であることが前提になりますので、まずは主治医に申請の意向を伝えてください。
等級はどうやって決まりますか?
主治医が書いた診断書をもとに審査機関が判定します。
日常生活でどの程度一人でできるか、周囲がどの程度サポートしているかが主な判断材料になります。
介護をしながら自分自身も支援を受けている状況は、診断書に正確に反映されることが重要です。
横浜市の公式サイト
※この記事は横浜市公式サイト(2026年3月30日更新)をもとに作成しています。制度は変更になる場合がありますので、申請前に必ず公式サイトまたは区役所でご確認ください。


